晩秋から初冬の風が吹く
朝夕の風は冷っと冷たく感じます、北の便りは雪だよりが当たり前で、広葉樹の木々は色付き始めました。
恒例の、インフルエンザの予防をしようと掛かりつけに出かけた。案の定駐車場の社内にはマスクをした子供が親に抱きかかえられて、目を閉じている。
それを見た途端、足を止めて戻りそうになったが運悪く?
「あ~らSさんも、お医者さんに来るんですねぇ~」と、知り合いの奥さんが近づく。
真坂そこから引き返さないので
「予防接種しようと思いまして」と、何故か言い訳がましく、答える。
その奥さんは、こっちの胸の内も気付かずに
「あらっもう流行っているのかしらと」と、車の中の子供と親に気づく。
その奥さんは、私の方を見ながら
「今日は辞めよう~」と、踵を返してさっさっと引き返して行ってしまった。
インフルエンザは身近に来ている
こっちは、格好がつかず車内の奥さんにも顔を合しているので、医院のドアを押した。
なかは4~5人で、ここにも子供が二人マスクをして赤い顔をして静かだ。マスクをしない子も居たが、今日は絶対貰わないぞと、所定の「予防接種承諾書」に記入する。
マスクをかけ直し、ジャンバーのフードを引き出し被り長椅子の端に腰を下す。
ウエストポーチから読みかけの文庫本を取り出し、文字を追っかける。
本の筋が頭に入らず、同じページを開いたままだ。
顔を上げると幼稚園くらいの女の子が、不思議そうな顔で見ているのに気づき本を閉じフードを下した。
その子は診察が無いようで、私の動きを見ながら安心したように本棚の絵本を引き出して、長椅子の隣に掛けたいような仕草だ。親は見当たらない。
仕方が無いので、並んで座るように引き上げる「ありがとうございます」と、ちょっと会釈をしたようだ。良く躾けが出来ている様だ。
受付の女性が気付き、自分の方に出てきて
「済みません、おかぁさんが外に居るのでお預かりして居るんです、下のお子さんが熱があるので、離れています」と「Kちゃん良かったね」と、女の子に語り掛け引っ込む
車内に隔離
診察室から看護師が急ぎ足で外に出て、車で待機して居た親子に付き添い戻って来て
「Kちゃんもう少し待って居てね」と、声を掛け乍ら診察室に入る。
親も、Kちゃんと顔を合したが声を出さず、アイコンタクトで娘にサインして続く。可なり重症なのか、親も症状が有るのか疲れた顔だ。
次の次呼ばれて、診察室に入ったが親子の姿は無く、先生が大きな袋から錠剤や粉薬を5・6種類出して、手に出している。
「如何したんですか?そんなに沢山1回で飲むんですか?」と、聞いてしまった。
「Sさんは元気で良いですねぇ」と、言いながら、コップに継いだ水と一緒に一掴みも在りそうな薬剤を一気飲みの感じで飲み下す。
「心筋梗塞を遣ってから、糖尿やらなんやら友達に診て貰ったら、4個以上の病名が判明したんですよ」
そう言えば昨年の3月初めに、自分がインフルでタミフルを処方されたその夜、先生が心筋梗塞で救急搬送されたことを思い出した。
ここ2~3日が勝負(神に祈る心地)
そんなことを知らずに、自分はインフルで2~3日寝たっきりだったが、あれ以来完治して居ないようで、薬に頼っている様だ。
自分としても、お医者さんの病気に口を挟むことは無いが、歩いて一分の掛かり付けがこんなに切迫した症状だったとはう━(・n・`≡´・n・)━ん…